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リスク取らずに夢追うな
世の中には、根本的な原因には目をつぶり対症療法ばかりが注目されるけど、やっぱり解決できないって問題がたくさんあります。
たとえば学校の英語教育。日本の英語教育では英語が身につかないという問題。今に始まったことではなく、僕が子供のころから半世紀以上言われ続けていることです。
その原因は、受験のための英語だからだとか、ネイティブな外国人教師が少ないからとか、いろいろあるとされています。それも僕が子供の頃からずっと言われ続けていることです。
でも、これ、そういったこと以前にもっと根本的な問題があります。
それは、どれだけの日本人が本気で英語を必要としているかってこと。
英語ができなくてもとりあえず目の前の生活には困らない。英語を身につけるためには長い時間と努力が必要そうだけど、その苦労が報われるほどの報酬やメリットが得られる確証が見えない。英語が出来るに越したことはないし、実際できたらカッコいいけれど、他にもやりたいことがたくさんある中で英語の勉強の優先順位はそれほど高くならない。
僕を含めて、そんなモチベーションの低い人たちの英語力を高めるなんて土台無理なことなのです。モチベーションの低い人を代表して謝ります。すみません。
そういった身もふたもない話を棚に上げて、小学校から英語の授業を始めたり、外国人教師を雇い入れたりしてもなかなか画期的な問題解決には至らないのは当然といえば当然です。
ただ、そんな中でも外国語をネイティブばりに操る日本人がいます。そのほとんどはその国に住み現地の人としっかりコミュニケーションを取るべく日々努力を重ねてきた人です。会話中わからない言葉があれば、その会話を止めてでもわからない言葉の意味を聞く勇気と情熱を持つ方です。
海外に住んでいてもなかなか上達しない方は、相手の話の腰を折るくらいなら、わかったフリをして聞き流します。
写真も同じです。
写真の場合、写真家やフォトグラファー・カメラマンとして生計を立てられるようにならなければ、それは「才能がなかった」からと後付けで言われます。
でも、現実は才能の有無が問われる以前の段階で99%の人がその道を諦めます。
写真が上達しなくてもとりあえず目の前の生活は困らない。写真が上達するためには長い時間と努力が必要そうだけど、その苦労が報われるだけの報酬やメリットが得られる確証が見えない。写真は上手いに越したことはないし、実際撮れたらカッコいいけれど、どうすれば上手く撮れるようになるかわからない。他にもやりたいことがたくさんある中で写真上達の優先順位は決して高くならない。
仮にカメラマンや写真家になれるならなってもいいかなと考える人でも、生まれ育った地元からは離れたくはなくて、生活レベルは落としたくなくて、睡眠は削りたくはなくて、恋人や友人との付き合いは変えたくなくて、ストレスのかかる状況は嫌で、プライドが傷つくようなことは避けたい。
お金を出してお客さんの立場で写真を勉強するのはいいけど、犠牲やプレッシャーを伴ってまでして上手くいくかわからないことをやるのはちょっと違う気がする。
口では写真家・カメラマンになりたいと言っても、やがて消えていく人のモチベーションなんて所詮そんなものです。
多くの人に感動を与えられる人。
それは才能や資質もさることながら、やるだけのことをやっている人だからこそ実現しているのです。普通の人が気付かない些細なことを24時間常にやっているから、人が驚くような仕事ができるのです。
このブログを書いている今、ちょうどWBC2023日本対アメリカの決勝が行われている最中です。その出場選手の興味深いインタビューをYouTubeに見つけました。僕が言うよりこの人の言うあの人の話の方が、断然説得力があると思うので、ご興味ありましたらどうぞ。