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スタジオに入社を控えるみなさんへ(改訂版)

こんにちは、田辺です。

お会いしたばかりの人も、しばらくぶりの人も、お元気ですか!?

 

今日は、これからスタジオに入社を予定する皆さんに、自分の理想の実現に向けて大切な「腹づもり」をご案内すべく、この場を借りてお伝えします。

 

さて、これから先、皆さんが自分を実現していくためには、自分の個性やセンスを活かしつつ、様々な知識や技術を身につけていかなければならないことはご存知だと思います。僕はそれに加えて、考え方や人間性をより洗練させていくことも大切なことだと、これまでの経験から痛感しています。

実際、このスタジオで仕事をスタートすると、覚えなくてはいけないことやマスターすべきことが数多くあります。もしかしたら、皆さんは入社後その量の多さに圧倒されるかもしれません。

 

でも、それをクリアすることは大したことではありません。例えて言えば、それはスポーツでいうところのルールやゲームの進み方を覚えた段階に過ぎないのです。

 

ぜひ忘れないでおいて欲しいことがあります。それは、大変な思いをしながらもそれを一歩一歩乗り越えてさえいれば、しばらく経って自分を振り返ってみた時、『大変な思いを乗り越えるごとに、自分は大きく成長してきた』という事実に気付く日が必ず来るということです。

ところで、新卒入社の方には、仕事をスタートすると二つの壁が立ちはだかります。

 

一つは、この業界に限ったことではなく、すべての新卒入社の人達に言えることです。それは、学生という立場ではあまり求められることのなかった『責任』や『常識』、『社会人としての自覚』といったものです。

 

そしてもう一つが、技術やセンスを要求される業界特有の『プロ意識』です。これは、単なる知識として得られるものではありません。自分がこれまで常識だと信じてきた価値観や考え方では通用しないことに気付き、試行錯誤しながらも新しく納得できる形を模索していく中で会得していくものです。

 

ここで大きな問題となるのが、これら入社時の『自分に立ちはだかる二つの壁』と、『自分が成長できていると実感できること』のタイムラグです。

 

あなたの勤務先が十年、二十年という長期のスパンで勤める場所なら、求められる成長スピードはとても緩やかなので問題はありません。仮にあなたが壁に当たっても、試行錯誤するごとにレスポンス良く成長できたと実感できるでしょうから。

 

でも、いずれはフォトグラファー(写真家・カメラマン)としてしっかりと生計を立てられるようになりたいと考えるなら、スタジオアシスタントは単なる通過点に過ぎません。その通過点を急いで通り過ぎるつもりでいればいる程、壁に当たってから、成長したと実感できるまでのタイムラグは長くなってしまうものです。

 

特に新卒の方は、ほとんどが未体験の環境の中をナイーブな心持ちで過ごすことになりがちです。人によっては、それが永遠のようにとても長い時間に感じらてしまうかもしれません。

この外苑スタジオを経て、現在フォトグラファーとして活躍されている皆さんの先輩は、大勢います。毎年11月には、恒例のスタジオOB&OG会を開催しています。毎年、多くのカメラマン(写真家・フォトグラファー)が集まり、世代を超えての親交や情報交換で大いに盛り上がります。

 

注目すべきは、そこでのOB&OGがスタジオスタッフだった頃の話です。それは、全てが笑い話として語られるものなのです。もちろん、カメラマンになれた今だからこそ、笑い飛ばせる話です。

 

でも、正しい考え方は違います。あなたに知っておいて頂きたい「腹づもり」とは、『笑い飛ばしたからこそ、みなさんカメラマンになれた』ということなのです。

 

「外苑(スタジオ)出身のカメラマン、ホント多いよね。」業界関係の方々からよく言われる言葉です。でも、僕やスタジオが何か特別なことをやっているわけではありません。

どこよりも大変なことを誰よりも楽しくやる。これをモットーにスタッフみんなでワイワイやっているだけなのです。

 

あなたがチームの一員に加わってくれることをスタッフみんなで楽しみにお待ちしています。

 

 

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